2009年11月26日木曜日

ルノワール「タティングレース」

グランパレで開かれている「ルノワール展」に行ってきました。昔はこの画家、正直言ってあまり好きではありませんでした。しかし、病気と常に闘い続けながらも「喜び」を描き続けた彼の生き方を知って見方が大分変わりました。「この世には付け加える必要がないくらい苦しみや悲しみがあるのに何故わざわざそういうものを描かないといけないのか。私はこの世の喜びや楽しみを描き続けたい」と言いながら、彼自身はリュウマチという病気に冒されながら頭以外は全部麻痺した状態でも絵筆を包帯の間に挟んで死ぬまで絵を描き続けたという一人の画家の一生に私はとても惹かれます。他の展覧会は見逃してもこれだけはどうしても見たくて、ポワン・イデの準備と作品作りで追い込みに入ったというのに行ってきました。感想は「パリにいらっしゃる皆さん、絶対行ってください!」、です。
さて、このルノワールの絵画の中で、な、なんと、タティングレースをする女性を発見!フェルメールの「ボビンレースを織る女」は有名な絵で私も好きですが(ルーブル美術館にあります)タティングレースはいろいろな絵を過去に見ましたが、初登場です。一人で感動して一人で鼻息荒い私ですが、この絵に出会えただけでもこの展覧会行く価値がありました。そういえば、刺繍をする女性のタブローもありました。この時代は女性にとって手しごとはたしなみの一つでもあったのですね。現代女性の皆様、コンピューターの手をちょっと休めて手てしごと、始めてみませんか。


暖かい色に溢れたグランパレのルノワール展のポスター


ルノワールの「タティングレース」


これは、かの有名なフェルメールの絵です