2010年9月12日日曜日

北海道 道東の旅 - さよなら北海道

根室に着いたらさらに涼しいです。東京では30度だというのにここは20度を切っています。
さて、根室に着くと道路の標識などが日本語、英語そしてロシア語で書かれています。また「ここは北海道なんだ」と改めて納得。シリーズの最初で紹介しましたが、道路が広い!歩道が車道ぐらいの広さで歩いている人がいない。というか、歩いているのは私たちぐらい。



歩道か車道かどっちか分からなくなるほど広い道



根室からは納沙布岬というところに向かい、北方領土を見に行きます。この辺はあまり天気のいいところではないので果たして見れるかどうか、と心配していましたが、日頃の行いが良かったのか(笑)この日は快晴!納沙布岬には地元のワンマンバスでゆっくりと向かいます。途中、昆布を干している家が何軒もありました。ここの人々にとって大切な産業とも言える昆布漁です。



昆布があたり一面に干されています。



さて、納沙布岬に着きました。観光地と言ってもここまで来る人はなかなかいないようで普通の観光名所とはちょっと違う雰囲気です。しかし、車のナンバーは京都だったり神奈川だったりとびっくりするほど遠くから来ています。って、私も鹿児島、いや、パリから来ているわけですから人のことは言えませんが。さて、目的の北方領土ですが...おおっ、見えました、見えました!向こうに見えるのは国後島です。





国後島が見えます。こんなに晴れて島が見える日は一年を通してもなかなかないとか。


日本であるのに日本でない。複雑なこの問題が実際この目で見てとても身近に感じられました。それまで遠い遠い存在だった北方領土が、自分が日本人である以上はどこかで関わっている問題なのだということを自覚させられました。

さて、北海道にもいよいよお別れを告げる時がやって来ました。海外に住んでおきながら日本以外のいろいろな国を旅したことがありますが、この道東の旅は今までで心に色濃く残る旅の一つとなりました。日本であるのに日本でないような不思議なところ、北海道。広い広いこの土地にはまだまだ見るところがたくさんあるでしょう。また戻って来たいです。でもひとまずはお別れです。根室から空港行きのバスに乗って一時間半で中標津空港に着きました。とっても可愛い空港です。ここで北海道ソフトクリームを搭乗15分前に食べ納めます。


中は木がふんだんに使われていてとても可愛い空港。


大自然、美味しい魚介類、野生の蝦夷鹿、そしてアイヌ文化と刺繍を含めたその手しごと、ゆっくり流れる時間。北海道では全てが刺激的で、今の日本人が忘れてしまった物がここにはまだ残っているような気がしました。
ありがとう北海道。そしてまたいつか必ず戻って来ます。