2009年4月27日月曜日

ブルターニュに食す

ブルターニュを訪れるのはもう何回目でしょうか。去年も3回行っているし、元々知り合いが住んでいるという縁からもう数えきれないほどです。そして、毎回毎回この地方の偉大さを体で感じます。特に胃袋で。この地方の乳製品と肉と言ったらもう活字には出来ないダイナミックさと味。どこまでも続く広大な土地にはゆったりと牛が寝そべっています。海側では牡蠣が取れます。ワインにはあまり適していない土地ですがシードルなどのりんごを使ったお酒は激ウマ。滞在中は6時を過ぎる頃には陶芸家のMさんとの宴が始まります。まずパリでも食したことのあるブルターニュ産ヨーグルト「麻呂」ではなくて「マロ」。サン・マロという街の近くで作られるからこう呼ばれているのでしょう。容器のデザインがレトロで超カワイイ!だけど、パリのモノプリで食べた時には特別美味しいと思わなかったのに、ここで食べるとものすごく美味しいと感じるのは何故でしょうか。自然に囲まれているという環境が味を変えるのでしょうか、それともこういう食材はパリに運送される途中でやはり味が落ちてしまうのでしょうか。この緑色のマロヨーグルトは脂肪分ゼロなのですがコクがあって美味しかったです。そして、パリではお目にかかったことのない「紙箱入り」プチ・スイス。プチ・スイスは、ヨーグルトとクリームチーズを合わせたような濃厚な乳製品です。喉が渇いているときにうっかりして食べるとむせます。それぐらい濃厚な口の中に貼り付くようなテクスチュアです。しかし、パリで売られているのは一つ一つがカップに入っていますが、これは「紙」箱入り。限りなくレトロに徹している麻呂、いや、マロです。
滞在中にはMさんの知り合いのご夫婦が夕食に来ました。彼らが持参してくれたものは、自家製フォアグラと自家製タルト・タタン。ああ、今日まで生きていてよかった(涙)。フォアグラのお味は...ごめんなさい、その美味しさは活字には表せません。そしてタルト・タタンにはその上に大胆に生クリームをのっけて食します。あまりの美味しさにこの後体重計に乗ったらどうなるのかという惨事も頭からかき消されます。
ブルターニュの母なる大地を丸かじりして大満足のソワレ。この後のつけはブルターニュの牛のようになるかパリに帰って粗食と運動で元の体重に戻すかの二つに一つ。