2009年4月29日水曜日

ミルフィーユ

ブルターニュで食欲にターボエンジンがかかってしまっては、行くところ行くところで美味しそうなものがあるとアンテナがピピッとすぐに反応します。町のブロカント(蚤の市)がたまたまあったのでMさんと出かけると、すぐ近くにパン屋さんが。お昼のパンを買うつもりでお店に入ると美味しそうなミルフィーユが私にウインク(しつこい?)。ミルフィーユ、実は大好きなお菓子の一つです。大きさも形も色もどこから見てもパーフェクト。先日のレースの本のように出会いを感じながら、しかし「買う必要のない理由」など考える間もなく購入(食べ物の力は恐ろしい)。私にとってミルフィーユは結構こだわりのあるお菓子で、パリの洒落たお菓子屋さんに入ると味はいいのだろうけど妙に小さくて庶民のサイズでない。小さくしてお洒落にしているつもりだろうが、小さなミルフィーユは私にとってはただのコスト削減としか思えない。一方、庶民的サイズで売ってあるお菓子屋さんのものは、よく上がアイシングなどでコーティングされていたり(甘すぎ)、下町に行くとマジパンで覆ってあったりして寒気のするデコレーション。大きくて、パリパリっとしたパイ生地に、カスタードクリームがたっぷり入ってそのクリームは黄色すぎなくほんのりと卵色、そして仕上げは粉砂糖。これが私がミルフィーユを買う時の絶対条件。それを全て満たしているミルフィーユにこんなところで出会えるとは。ホクホク顔でデザートに食べようとしたら私を羨ましそうに見ている顔が3つ。全部一人で食べたかったけど、さすがに大の大人が子供三人の前で一人で全部食べる訳にはいかず「食べたい」と聞いたらみんな待ってました、という勢いで「うん!」と二つ返事。お味のほうは...うーん、ブルターニュの大地がいっぱい詰まったというような素朴でコクのある味でパーフェクト。