2009年5月6日水曜日

パリ見本市 Vol.2 - 「糸より団子」編

手芸関係のものが何も見つからず肩を落として見本市を後にしようとしましたが、どうやらこのフランス物産館はその心を癒してくれそうです。2月の農業見本市で見た人たちがほとんどですが、今回は食品とか農業だけに的を絞っていないので出展者も半分以下です。しかし!2月に試食して美味しかったものがまた目の前で私を待っているではないか(涙)。まだ12時を回っていないというのに胃袋はしっかりランチモードです。今日のランチは家で昨日の残り物を食べる、という固い決心がここで太陽の光にさらされたバターのようにとろとろと溶けていきます。先ずは全体を見てから...とぐるぐる廻っているといろいろなところから「ハムの試食だよぉー!」とか「サヴォアのチーズはいかが?」と声がかかる。この声を無視しながら通り過ぎるのは本当に自虐的。そして、そんな私の固い意志を嘲笑するかのようにブルターニュのブースにはクナマン(Kuoign aman)が山積みされている。また、ブルターニュ!...なんです。このクナマン、あまり知られていないお菓子ですが、ブルターニュのお菓子と言えばこれ。すごい量のバターが入っているらしいので(それは食べていたら感じます)レシピは知りたくないです。バターたっぷりの生地にほどよくカラメルでコーティングされていて、口の中では「ふわっ」と「カリッ」が同時進行。だけど、このお菓子、手で食べているとバターでギドギドになります。昼前で空っぽになりかけている胃袋はこの誘惑に無惨にも負けてしまいました。これからもしかして長旅になるかもしれないパリ見本市、腹が減っては戦が出来ぬ、と我ながら素晴らしい言い訳を見つけてクナマンをほおばったのでした。さて、この「クナマン」という呼び方ですが、日本でもまだ全然定着していないブルターニュの超ローカルなお菓子なので呼び方が様々です。私が聞くと「クナマン」と聞こえるので勝手にそう呼ばせてもらっているのですが、日本語ではクーイン・アマン、クインアマン、クイニャマンなどといろいろな表示がされているみたいです。さて、ブルターニュでももちろん現地のクヌマンを食べたのですが、パリで食べるクヌマンのお味は...はぁー、美味しい。お腹が空いてフラフラだった私もこれを食べて、一時的ではありますがたくましい「なんちゃってブルトン」に変身です。顔を変えてもらったアンパンマンになった気分でリフレッシュして見本市周りを続けます。



鍋一杯に用意されたお惣菜


うわっ!クナマン山積み


クナマンにひれ伏すのに1分とかかりませんでした


手焼きコーンが自慢のジェラート屋...ですが今回はぐっと我慢です